[−署名のお願い−福岡市動物園のツキノワグマを助けて下さい]


 私たちは、九州の福岡市動物園に展示されているある1頭のツキノワグマを、なんとか助けたいと思っています。

 2007年に長野県軽井沢で、餌を求めて住宅地に何度も現れていた1頭のメスのツキノワグマが銃で駆除処分されました。
 そのとき、心配したNPOの方々によって、巣穴からまだよく目も開かないオスとメスの2頭のこぐまが発見されたそうです。2頭は13時間かけて九州の長崎県まで運ばれて、佐世保市亜熱帯動植物園で育てられることになりました。2頭のこぐまは、そこで手厚く温かい飼育と地元の有志の支援をうけ、のびのびと成長したのです。(ここまでの経過については、読売新聞のニュースサイト「ペットファミリー・動物園物語6」や、ノンフィクション児童書「やんちゃこぐまがやってきた!―あんずゆき著―」でも紹介されています)

 動物園での一般公開のとき、2頭のこぐまはなぜ母親がいないのか来園者に説明があったそうです。
 2頭は自然破壊の現状と野生動物が直面している危機を伝える象徴となり、市民が投票で名前を考え、地元に元気を与える存在ともなっていきました。

 やがて2頭は大人になり、それぞれの子孫を残すため、引き離されることになりました。オスのほうが他の動物園に引き取られていくことになったのです。
 オスの名前は「元気」です。
 佐世保市亜熱帯動植物園のHPによると、「元気」のために送別会がひらかれ、飼育員さんが作った最後の手作りケーキが出され、元気の名付け親になった市民の子供たちも招待されて別れを惜しんだとあります。

 2009年6月16日、元気は福岡県の福岡市動物園へひきとられていきました。

 こぐまのころの元気は、空や人が見渡せる広い場所にいました。
 「やんちゃこぐまがやってきた!」によると、閉園後に芝生の広場をかけまわったり、木に登ったり、水遊びをしたりして、のびのびとすごしたとあります。また、こぐまが飼育員さんたちに甘えている写真もたくさんあります。
 私も実際に、2頭のこぐまが飽きることなく取っ組み合いをしたり遊んだりしている微笑ましい姿を何回も見ました。


 そんな「元気」が、いま、コンクリートで作られた旧式の掘り下げ式の狭い穴の底にいるのです。


 引き取られてから幾日かはまだ展示されていませんでした。
 クマ舎をみると、放飼場は二つに仕切られ、その片方で14歳の雌のツキノワグマが落ち着かない様子でくるくる歩き回っていました。
 受付で「クマがきたでしょう?」ときくと「ああ、あれはまだむりやろう。いつみせられるかまだわからんねえ。」とのご感想でした。
 クマ舎は車道沿いで、大きなトラックやバイクの騒音が聞こえます。夜はおびえてすごしたと想像に難くありません。

 4日後、「元気」は展示されていました。
 名前は「ゲンキ」とカタカナになっていました。
 放飼場のなかをのぞくと、下には上を仰いで同じ動きをくりかえす若い熊がいました。これは回旋常同行動といって、居場所のないところに入れられたときにあらゆる動物が見せる、明らかなストレス反応です。
 もちろん異常行動です。
 すっかり変わり果てた、一番恐れていた姿です。

 ときどき壁に手をついて上へ上がろうとしています。
 上からのぞきこむ人に鼻を伸ばして、目で訴えています。やんちゃだったその目は相変わらず人慣れしていましたが、三角にしわがよって、悲しみでいっぱいです。

 クマ舎は10歩で一周できるような狭さです。
 狭くなった空から、わずかな緑と坂を上っていく人が見えます。
 日よけと水浴び用の池はありますが、のぼり台は小さくて幅も狭く、ツキノワグマがくつろぐには無理があります。
 
 以前は小型のマレーグマが2頭いた所だそうですが、隣のハナコさんに至っては、そんな所につれあいが死ぬまでずっと2頭でいたようです。ホッキョクグマが死んで広い放飼場が空いたので、そこにマレーグマを移し、空いたマレーグマのところに元気をいれたということです。

 つまり、十分な受け入れの環境を整えるまえに、元気は引き取られたということではないでしょうか。


 その日クマ舎を後にしたとき、はじめて熊の吠える声を聞きました。


 現在、北海道の旭山動物園の自然な姿を展示する方法が評判をよび、全国の動物園が工夫にのりだしていますが、この福岡市動物園もリニューアルをはじめています。しかし、その計画は20年計画という気の長い話です。
 ツキノワグマが入るエリアの整備は2025年に始まる予定です。

 おそらくみなさんは、以前NHKで放送された、愛媛県の砥部動物園のホッキョクグマのピースのことをご存知だと思います。
 ピースも人によって育てられた動物です。そして、ピースが体調を崩して、命まで落としかかったことが番組で紹介されていましたが、その原因はなんだと思われるでしょうか。
 私は元気を見たとき、そばにいた人たちに元気の生い立ちを話しました。売店の販売員さんにも話しました。皆さん一様にいたたまれないと言っていました。今の姿を見て、聞くに堪えないという人もいました。
 それから、動物園の出口の意見箱に意見を書き入れたり、その後、メールでも抗議しました。
 その主な内容は ・・・・・ 
  元気はこぐまの頃とても人に可愛がられていたのに、今はただの見世物で、その境遇や生い立ちもまったく見る人に伝わらない。
  あり地獄のような放飼場には、自然のものも遊ぶものもない。
  ストレスだと眉をひそめて立ち去るひとも少なくない。病気になったらどうするのか。
  いままでの日々を忘れるくらいかわいがって!など、率直な気持ちを感情的にぶつけました。

 度々いくと、放飼場にはライオンなどが遊ぶボールがあったり、先日は木の枝がいれてありました。夏には果物が入った氷を与えたりと現場では工夫してくださっているようですが、焼け石に水です。
 ストレスの最大の原因は飼育管理ではなく環境です。設備をもとから見直さなければ、とても現場だけで改善できるものではありません。それで、自然保護団体や動物愛護団体に連絡をとって勉強し、組織として改善に着手してほしいと具体的に質問・提案をし、回答を求めましたが、福岡市からは放飼場の移転や改造は現在考えていないとのことでした。直接園に出向いて、要望を伝え、提案をし、園側にも創意工夫をとお願いしてきましたが、口頭での約束は10%も果たされないままです。足元のコンクリート、低く下から見上げる視線、聴覚や嗅覚を刺激する生きた自然から断ち切られた状態は以前のままで、常同行動は相変わらずです。

 動物園の動物はツキノワグマだけではないし、市の予算は税金です。そして、一部の早急な改善はリニューアル計画の進展を妨げるというのが、福岡市の言い分です。しかしこの計画は公共事業です。先のことがどこまで明確に決定・施行されるのかは状況次第で、誰にも見えないという意見を市の関係者から耳にしたことも3回あります。
 そして、動物の飼育環境の改善は動物園の義務です。この放飼場のつくりは旧式のドイツの展示にならっており、明らかに早急な改善が必要です。福岡市はそれを全く問題としてこなかったという生きた証が、元気の隣にいるのです。
 もうこれ以上待つ必要はなく、一日も早く急がなければなりません。

 元気を引き渡した側の佐世保市の動物園に助けを求めたこともあります。
 元気を育てた飼育員さんには伝えたくなかったのですが、園長さんから返事がありました。
 佐世保市動物園の園長さんは引き取り先の動物園とは常に連絡をとりあっているので私の思うようなことはないというご意見です。

 佐世保では元気が去ってから、入れ替わるように福島県の保護センターからオスのクマがきましたが、広い放飼場の奥のおりで大きな音を立てていて、元気の妹は外であたふたしていました。生まれたときから一緒だったきょうだいが突然いなくなったのですから、無理もないことでしょう。果たしてお見合いはうまくいくのでしょうか。
 このクマが来たとき福島から見に来た人がいて、二日間クマを応援して帰られたそうです。佐世保市の元気ファンがいまの元気を見たら、どう思うでしょうか。それとも佐世保はもう元気のことは忘れてしまったでしょうか。こぐま時代の元気の姿は、佐世保市動物園ではあいかわらず園の看板になっています。


 元気は強いです。

 彼は、まだ絶望していません。

 ツキノワグマは忍耐強い性質で、人を恐れこそすれ恨むことはないそうです。健康状態はまだわるくなさそうです。一時はけづやが消えて心配しましたが、よくなっていました。しかし、もう目の輝きはありません。最近見に行くと、冬眠前で食べ盛りの体調のはずですが、ひどくやせていました。もちろん、動物園ですから冬場も冬眠させることは頭にないはずです。見る人もクマが冬眠することは知らされないのでしょう。

 元気は今の環境を受け入れてはいません。
 相変わらずの異常行動です。居場所のない所を回り続けています。熊の足の裏はデリケートだそうです。コンクリートの上では体への負担が懸念されます。人がきつい事は動物もきついはずです。

 働きかけることでかえって悪い結果になってはと、あきらめようとしたこともありました。しかし、今そのことを強く後悔しています。
 最近、ネット上で署名を集める方法を知り、やはり元気が日々頑張っている限り何かしなければと決意を新たにしたところです。一生今のままである可能性が極めて高いこともわかりました。
 HPを立ち上げるために、写真をたくさんとりましたが、元気はカメラを嫌っていました。申し訳なかったです。


 どうかみなさん考えてください。


 なぜ1頭の母熊が住宅地で殺されたのでしょうか。

 人に救われ、動物園へやってきたこぐまは運がよかったのでしょうか。

 狭い堀の中で回り続ける動物の姿を子供たちに見せて、それが動物への理解につながるのでしょうか。


 「元気をくれてありがとう」

 これは、元気を送り出すとき、名付け親のこどもが送ったことばです。
 その日から元気は「名前はゲンキだけど、元気じゃないね。」と言われる熊になりました。
 生き地獄にいて、愛情を注いだ甲斐や、命を救われた意味があるでしょうか。


 みなさんの意思を私たちに分けてください。
 添付の署名用紙を印刷して、下記まで送ってくださいませんでしょうか。
 福岡市に、放飼場の近年中の改善をお願いします。1万人以上の署名が必要です。現状が進展したら、皆様にここでお知らせ致します。

 つたない内容でわかりづらいかも知れませんが、お一人でも多くの方の賛同のお気持ちをお待ちしています。

 どうか宜しくお願いいたします。



西海やんちゃこぐまファンクラブ



※ご署名頂く方へ※
下の署名用紙をクリックして印刷されたのち直筆でお願いします。お手数ですが下記宛先まで郵便局留めで送ってください。1名からでもご家族みなさんでも、ぜひ宜しくお願いします。コピーや代筆は無効になってしまいますので直筆でお願い致します。
 皆様の署名に添える市への要望書の内容もクリックして御覧いただけます。そちらもどうぞ御確認ください。


宛 先 : 〒814−8799 福岡市高取1丁目1ー1 早良郵便局留め
                  西海やんちゃこぐまファンクラブ行

※封筒に署名在中と書き添えて頂くと助かります。※署名用紙
要望書内容

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